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変なサッカー好きの大学生が書くブログ

スウォンジーサポの大学生が欧州サッカーについて書いてるブログです。 翻訳記事、プレミアリーグのプレビューや雑記などをしていきます。それ以外の情報はTwitter(@s1126khbxyz)で流しているので是非フォローよろしくお願い致します、

グッバイ、グイドリン

スウォンジー

 

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「もう少し猶予をあげるべきではないか。」そんな声もちらほら聞こえる今回のフランチェスコ・グイドリン監督の解任。しかし、プレミア昇格初年度から魅力的なパスサッカーで一世を風靡し、ギャリー・モンクが率いた2014-15シーズンにはELまであと一歩の所まで上り詰めたチームが「普通の中位クラブ」に成り下がってしまった感は否めない。それはもちろんグイドリンのせいでないが、結果が出なくチームの方向性も定まらないなら解任に踏み切るべきだろう。

 

 

グイドリンに火をつけたのはアラン・カーティス

 

モンク解任の後、暫定監督に就任したのはアラン・カーティス。7試合を指揮して2勝2分3敗と、それまで11試合で1勝しかできなかったスワンズの調子は上向きつつあった。「このままカーティス監督で良いのでは」という意見もある中で就任したのがグイドリンだった。就任時にアシュリー・ウィリアムズが「よくわからない人だからググッた」と発言したように、割と疑いの目を向けられながらスワンズの監督になった。

 

 

初戦となったアウェイ・エバートン戦。シェイマス・コールマンの誰でも決められそうなシュートミスのおかげで勝利。その後の2試合は、共に先制点を守りきれずに引き分けに持ち込まれたが、就任後3試合負け無しと悪くないスタートをきった。

 

 

しかし、26節27節で2連敗を喫すとまさかの出来事が。胸部感染症で入院を余儀なくされたのだ。。ここで再びカーティスが暫定監督に。もちろん冗談だが、まだ大して愛着のない、入院中の監督のために選手達は必死に戦った。

 



 

すると名将(と勝手に呼んでいる)カーティスがアーセナルを破る大金星。さらに続くノリッジ戦でも勝利し、今季2度目の「グイドリンいらなくないか。。。。」説が浮上した。その次の試合でボーンマスに敗れ、3連勝を逃したことはグイドリンにとって朗報だったかもしれない。

 

 

31節からグイドリンが復帰すると、そこからの3試合を2勝1分で乗り切り、この時点で残留はほぼ確実な状態に。ニューカッスルとレスターにボコされたのにリバプールウエストハム、シティから勝点7を奪う謎のラストスパートで、順位を12位にまでアップさせた。

 

↓グイドリンが率いたリーグ戦全20試合の結果

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泣かず飛ばずのFW陣 そして誰もいなくなった

まず、残留するにあたって一番大きかったのは「ゴミスをある程度諦めたこと」であった。実はこれは名将・カーティスがやったことなので、グイドリンの功績ではない。ちなみに、グイドリンはキエーヴォからアルベルト・パロスキを連れてきたのだが、僅か2得点しか挙げられず。結論としては、アンドレ・アイェウを1トップで使う事が正解だった。シーズン中盤からこの形は試していたのだが、パロスキに期待するがあまり、この策は埋もれてしまった。ゴミスもパロスキもアイェウもエデルも、今はいない。



グイドリンの最も大きな功績「若手の積極起用」

 



我々がグイドリンに最も感謝するとしたらこの点だろう。以下の画像はグイドリンがリーグ戦20試合で使ったメンバーである。

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まずは左サイドバックについてだが、ベン・ディヴィスが移籍して以降はニール・テイラーが不動のレギュラーとなっていた。ここに割って入ると思われていたのが、フランス人のフランク・タバヌだったのだが、出場機会を得ることはできず。そこでグイドリンが抜擢したのは、ステファン・キングスレイ。これが案外成功し、彼はスコットランドA代表に呼ばれるまでの選手に。

 

 

センターバックのジョルディ・アマトもそうだ。就任当初はボランチの位置で、試合を終わらせる役割を任されていた彼だったが、現在はスワンズのDFリーダーにまで成長した。事情によりならざるを得なくなったとの見方もできるが。いずれにせよ、良い意味で荒さを残しつつアグレッシブな選手になってくれればと思う。

 



 

プレシーズンから絶好調で、フェルナンド・ジョレンテとボルハ・バストンの2人で十分だと思われていたFW争いに入り込んできたオリバー・マクバーニーや、現在のスワンズでは希少な後方からの飛び出しが特徴のジェイ・フルトンもそうである。グイドリンの積極的な選手起用は、その経験からくる自信の裏付けなのだろう。

 

 

定まらなかった中盤の構成 フェルの覚醒とブリットンの復活

 

ちなみに、グイドリン就任後唯一全試合に出場しているのはジャック・コーク1人。今季はキャプテンマークを巻いている彼は、グイドリンにとって絶対に欠かせない選手である。

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(写真:スウォンジー公式から引用)

 

というか、守備力のあるボランチは彼しかない。ここに根本的にスワンズが堅守を築けない理由があると思っている。昇格当初は、どんな相手にも50%以上の支配率を保ち(ホントです)、ブリットンが「イングランドのシャビ」とか言われるほど試合を支配できていた。現在もキソンヨン、ブリットン、フェル、シグルズソン、ラウトリッジなどボールを丁寧に繋げる選手は揃っているが、近年は支配率も徐々に下がっている中で、彼らの低い守備力が浮き彫りになってきている。フェルはそもそも3列目で使うには守備意識が低すぎるし、ブリットンはフィジカル面に脆く、デュエルで勝つことが出来ない。だからといって最早パスサッカーと言えるほどスタイルが確率されておらず、現在のチームは非常に「中途半端」である。

 

 

だからグイドリンはアマトをボランチで使ったり、3人を横に並べる形を採用したりと試行錯誤を重ねた。守りたい時に守れない、そもそも守れる選手がいない。シュートブロックの天才であるウィリアムズが最終ラインにいれば、ピンチも跳ね返すことが出来たが、そもそもDFラインに不安を抱える現状では失点を抑えることができなかった。この点について意見するならば、「パスをつなぐならそのスタイルを確立しろ、無理なら良いCBをとるか、守備に長けたボランチをとれ」と言いたい。

 

 

ただ、最後の最後でその解決策を見つけつつあったようにも写った。シティやリバプール相手に前線から積極的にプレスをかけ、奪ってからのショートカウンター狙いのサッカーだ。そもそも今季のプレシーズンはこの形がハマっており、個人的には開幕からそのスタイルでやるものだと思っていた。だからこそ、ジョレンテに放り込むだけのパワープレイをしていた時期は本当に無駄だったと思う。リバプールやシティ相手へのペース配分という面ではマネジメント不足だったが、かなり魅力的な試合を展開できていたし、リバプールにも勝つチャンスはあった。しかし、「時すでに遅し」。「本当にちょっとだけ遅かった」という感じだろう。サウサンプトンチェルシー、レスター相手ならばもしかしたら勝てたかもしれないという言い訳はしておく。

 

 

何はともあれ、グイドリンはもういない。これからはボブ・ブラッドリー新監督が率いる。我々の願いとしては「カーティスの出番がそんな頻繁にあってはいけない」ということ。これ以上チームの方向性が変わってしまえばプレミアリーグに残ることは出来ない。いつか華麗なスワンズが戻ることを信じて、ファンは応援し続ける。